黒松の盆栽 (Pinus thunbergii)
撮影: Mark Pellegrini (CC-BY-SA)CC-BY-SA

クロマツ(黒松)

Pinus thunbergii

別名: クロマツ / 雄松 / Japanese Black Pine

盆栽の王道。樹勢が強く、芽切り・芽摘みによる葉の短小化が腕の見せ所。日当たりと風通しを好む。

今月の作業 (6月)

  • 芽切り6月・7月(中旬-下旬)毎年(短葉法時)今月
    やること
    梅雨明け頃、その年に伸びた新梢を元から切り落とす。これにより二番芽が出て、短く詰まった葉になる。
    なぜ
    黒松特有の短葉法。本来の葉長(8-10cm)を 2-3cm まで縮めることで、盆栽としての樹格・葉姿が向上する。
    注意
    樹勢が弱い木・若木・植え替え直後の木には行わない。芽切りは樹を消耗させるため、肥培管理が前提。
  • 施肥4月・5月・6月・9月・10月(全般)月1回程度今月
    やること
    固形油粕主体の有機肥料を鉢縁に置く。盛夏と厳冬期は休ませる。芽切り予定木は5-6月の肥料を多めに。
    なぜ
    黒松は強健で肥料食いだが、夏の高温期は施肥が逆に弱らせる。芽切り前は十分な栄養を蓄えさせる必要がある。
  • 消毒3月・4月・5月・6月・7月・8月・9月・10月・11月(全般)月1回程度今月
    やること
    マツカレハ・マツノキバチ・葉枯れ病に対し、殺虫殺菌剤を散布。発生前の予防散布が効果的。
    なぜ
    黒松は害虫病害が出やすく、特にマツカレハは葉を一晩で食害する。予防散布は発生後の駆除より低コスト。
  • 水やり通年(全般)毎日今月
    やること
    夏は1日2回(朝・夕)、春秋は1日1回、冬は2-3日に1回。表土が乾いたらたっぷり与えるのが基本。
    なぜ
    黒松は乾燥に強いが、鉢植えは地植えより乾きやすい。水切れは葉先が黄変するサイン。

年間作業カレンダー

  1. 1
    • 剪定
    • 針金掛け
    • 水やり
  2. 2
    • 植え替え
    • 剪定
    • 針金掛け
    • 水やり
  3. 3
    • 植え替え
    • 消毒
    • 水やり
  4. 4
    • 芽摘み
    • 施肥
    • 消毒
    • 水やり
  5. 5
    • 芽摘み
    • 施肥
    • 消毒
    • 水やり
  6. 6(今月)
    • 芽切り
    • 施肥
    • 消毒
    • 水やり
  7. 7
    • 芽切り
    • 消毒
    • 水やり
  8. 8
    • 消毒
    • 水やり
  9. 9
    • 施肥
    • 消毒
    • 水やり
  10. 10
    • 施肥
    • 消毒
    • 水やり
  11. 11
    • 古葉取り
    • 剪定
    • 針金掛け
    • 消毒
    • 水やり
  12. 12
    • 古葉取り
    • 剪定
    • 針金掛け
    • 水やり

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全ての年間作業

  • 植え替え2月・3月(下旬-中旬)2-3年に1回
    やること
    根を1/3程度切り戻し、赤玉土主体(赤玉7・桐生砂2・富士砂1 等)の用土に植え替える。古い根鉢の周囲をほぐして新しい用土となじませる。
    なぜ
    古い根が詰まると水通り・空気の流れが悪化し、樹勢が落ちる。芽動き前に行うことで植え替えのダメージを最小化できる。
    注意
    芽が動き始めた後の植え替えは樹を弱らせる。葉色が黄ばんできた木は植え替えを1年遅らせる判断もあり。
  • 芽摘み4月・5月(上旬-中旬)毎年
    やること
    蝋燭状(キャンドル状)に伸びた新芽(ミドリ)を、長さの1/3〜1/2程度の位置で指で摘み取る。強い芽ほど多く摘み、弱い芽は残す。
    なぜ
    新芽の勢いを揃えることで枝数を増やし、樹冠のシルエットを整える。強い芽を放置すると枝が暴れて樹姿が乱れる。
  • 古葉取り11月・12月(全般)毎年
    やること
    前年以前の古い葉を、ピンセットや指で根元からつまみ抜く。樹冠内部から日光と風が通るようにする。
    なぜ
    古葉が残ると内部の弱小芽が枯れ、樹冠の骨格が崩れる。日照確保で来春の芽吹きを揃える効果もある。
  • 剪定1月・2月・11月・12月(全般)毎年
    やること
    休眠期に不要枝(忌み枝・かんぬき枝・車枝)を整理し、樹姿の骨格を作る。太い枝は癒合剤を塗る。
    なぜ
    成長期前に骨格を決めることで、春の樹勢が骨格作りに集中する。樹液の流動が少ない休眠期は切口の修復負荷も低い。
  • 針金掛け1月・2月・11月・12月(全般)適宜
    やること
    アルミ線または銅線を、枝の太さの1/3程度の番手で巻き、ゆっくり曲げて樹形を作る。半年-1年で外す。
    なぜ
    黒松は枝が硬く曲がりにくいが、休眠期は樹液流動が少なく折れにくい。長期間かけ続けると食い込み跡が残る。

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